電池産業は、これまで以上に迅速かつダイナミックに発展をしています。E-モビリティと固定データ保存の重要性が高まる中、リチウムイオン電池の開発を急速に進めるという圧力が業界に高まっています。長距離と高性能は、電池寿命の向上、電池の安全性、生産コストの削減と同じくらい重要な基準です。基準要件を満たすためのソリューションは、工業生産の拡張です。工業生産は、規模、自動化、技術革新、資源およびエネルギー効率の経済性の点で、コスト低下と品質改善の両方を可能とします。
リチウムイオン電池産業における電極製造とセル組み立て
リチウムイオン電池を製造するために材料ウェブを加工する際、安全かつ高品質な製品には絶対的な精度が必要です。特にE-モビリティにおいては、品質的に完璧なリチウムイオン電池だけが最終的に高い製品要求を満たすことができます。
1つの課題は、異なるウェブが互いに関連し正しく制御され測定されなければならず、個々のプロセスステップにおける材料ウェブの正確な制御と位置づけです。BSTは、検査、ウェブガイドシステム、オートメーションを含む幅広い製品ポートフォリオを活用し、この課題を解決します。
一方では検査システムが様々な測定作業を行うことができ、他方では測定データをウェブガイドシステムに送り、制御結果を最適化することもできます。PROSolutions(ビデオ:PROSolutions)の視覚化と操作プラットフォームを介したBSTシステムのネットワークは、生産品質に関連するデータの提供からインテリジェントなセンサー技術を備えたウェブガイドシステムとの組み合わせまで包括的なソリューションを提供します。
当社の製品とソリューションを次のプロセスステップで紹介します。
スリット
大きなカレンダー化されたマザーロールはスリットラインで加工されます。このスリット工程(ビデオ:Battery Slitting)では、回転刃を使用し縦方向に材料ウェブをいくつかの小さいウェブ(縦切り)にカットします。個々の娘ロールは、スリットプロセス後別々に巻き取られます。
機械速度を最大限に利用し、同時にすべての娘ロールが完璧に巻き取られるようにするために、BSTのウェブガイドシステムが使用されます。さらに、個々のウェブのスリット幅は、ウェブ自体またはスラリーに基づく幅測定で監視することができ、PROSolutions(ビデオ:PROSolutions)の視覚化と操作プラットフォームを介して制御することもできます。
カレンダー
カレンダーの場合、両面にコーティングされた銅またはアルミニウム箔は回転するペアのロールによって圧縮されます。このため、コーティングラインで事前に巻き取られた材料はカレンダーラインで巻き出され、カレンダーの後再び巻き取られます。
この工程は、機械メーカーが機械速度を最大限に利用したい工程です。しかしながら、材料の巻き出しから生産プロセス中の位置制御、そして巻き取りまで、すべて制御された方法で行わなければならないという課題に直面しています。
BSTエルトロマットは、様々なアクチュエータ、制御機器、センサーを備えた包括的なウェブガイドシステムを提供しており、最も多様な要件を満たしています。これにより、プロセスを安定化し、廃棄物を最小限に抑えることができ、ダウンタイムを削減することができます。
分離
個々のコンポーネントの分離は、電池を生産するために必要です。この工程では、陽極または陰極が、パンチングまたはレーザーカットにより連続的なプロセスで娘ロールから切り取られます。そして、後に電池の電気接続として機能する、いわゆるタブを残します。
BSTエルトロマットは、レーザーカッターに対して正確に材料ウェブ位置(ビデオ:Tab ignoring)を配置するためのソリューションを提供しています。これらのソリューションにより、タブが基材とコーティングに関連する幾何学的要件を満たしていることを確認できます。
さらに、検査ソリューション「形状測定」は、PROSolutions(ビデオ:PROSolutinos)の視覚化と操作プラットフォームを介してプロセスへフィードバックすることができる幾何学的条件の監視を可能にします。材料を巻き取るために、BSTのウェブガイド標準機能「タブ無視」(ビデオ:Tab Ignoring)が必要不可欠です。
積み重ね/巻き上げ/ラミネート
巻き上げ(プリズム/ラウンドセル)
プリズムセルとラウンドセルの生産プロセスにおける巻き上げは、娘ロールの「ハーフスリット」の後に行われます。ここで、電極トラックと2つセパレータトラックが巻取マンドレル(プリズムセル)または中央ピン(ラウンドセル)に巻き付けられます。ラミネートや積層プロセス(下記段落へリンク)同様に、このプロセスの課題は高精度にウェブを合わせることです。
BSTエルトロマットは、複数のウェブガイドのネットワーク化により、マスター/スレーブやオフセット補正などの機能に追加的にアクセスし、この課題を解決します。このように、個々のエッジが意図した位置からずれた場合に簡単に制御され、巻き取りまでのプロセスステップを通して互いに異なるウェブの正確な位置補正を確実なものとします。
ラミネートと積み重ね(ポーチセル)
このプロセスステップにおいて、モノセルは提供される材料(4層=1陽極+1陰極+2セパレータ)から高精度の組み合わせとラミネートプロセスにより生産されます。その後のプロセスでは、結合された材料ウェブがカットされ、それに応じて積み重ねられます。
このプロセスでは、特にウェブを高精度に組み合わせことが重要です。ウェブ蛇行修正の分野での何十年にもわたる経験に基づき、BSTはこのプロセスステップにおいて複数のウェブガイドシステムを組み合わせ、マスター/スレーブやオフセット補正などの機能を追加しています。個々のエッジの正常位置からの偏差を補正し、互いに異なるウェブの正確な位置補正を確実なものとします。信頼性の高いエッジ検出を実現するために、BSTは関連するすべてのコントラスト、オブジェクト、層情報をPROSolutionsの可視化と操作プラットフォームに提供するこのプロセスのための特別なセンサーを開発しました。
ハーフスリット
これは電池を生産する分離の後続プロセスです。スリッターでは、タブ付きの娘ロールは半分にされ、再び巻き取られます。
正確なウェブ蛇行修正を確保するため、BSTのウェブガイドシステムが使用されます。標準機能の「タブ無視」(ビデオ:Tab Ignoring)は、ウェブエッジ制御の際にタブを無視するためにも必要不可欠です。これは、回転刃の手前で材料を正確に位置決めし、材料を正確に半分(材料エッジまたはスラリーエッジから)にするための唯一の方法です。
さらに、個々のウェブのカット幅は、幅測定(ウェブまたはスラリー)で監視することができ、PROSolutions の可視化と操作プラットフォームを介して制御することもできます。